AI「Delphi」を生みだしたアレン人工知能研究所(Allen Institute for AI)とはどんな組織なんでしょうか?
海外のwikipediaに情報がありました。
↑より引用
The Allen Institute for AI (abbreviated AI2) is a research institute founded by late Microsoft co-founder Paul Allen. The institute seeks to achieve scientific breakthroughs by constructing AI systems with reasoning, learning, and reading capabilities.[1] Oren Etzioni was appointed by Paul Allen in September 2013 to direct the research at the institute.[2][3][4]
Allen Institute for AI(略称:AI2)は、マイクロソフト社の共同創業者である故ポール・アレン氏が設立した研究機関である[1]。2013年9月にポール・アレンから任命されたオレン・エツィオーニが研究の指揮を執る[2][3][4]。
マイクロソフト関連ですか! 怪しげではなくガチな企業のようですね。
公式サイトと紹介動画
AI「Delphi」についてはデモのコーナーに説明がありました。
↑より引用
Delphi
A computational model for descriptive ethics | MosaicDelphi is intended to study the promises and limitations of machine ethics and norms through the lens of descriptive ethics, i.e., people’s moral judgments on a variety of everyday situations
デルファイ
記述的倫理学の計算モデル|Mosaic
デルファイは、日常のさまざまな状況における人々の道徳的判断である記述的倫理のレンズを通して、機械的な倫理や規範の約束と限界を研究することを目的としています。
そしてデモサイトはこちらです。スレッド内にあるように英語に翻訳した質問を投げてみると面白いかもしれません。
思考実験として有名なトロッコ問題はスレッド内で実験した人がいるようなので、私は「カルネアデスの板」を問いてみました。
↑より引用
舞台は紀元前2世紀のギリシア。一隻の船が難破し、乗組員は全員海に投げ出された。一人の男が命からがら、壊れた船の板切れにすがりついた。するとそこへもう一人、同じ板につかまろうとする者が現れた。しかし、二人がつかまれば板そのものが沈んでしまうと考えた男は、後から来た者を突き飛ばして水死させてしまった。
回答は次のようになりました。
Delphi speculates:
Delphi’s responses are automatically extrapolated from a survey of US crowd workers and may contain inappropriate or offensive results.
“there are two shipwrecked sailors, A and B. They both see a plank that can only support one of them and both of them swim towards it. Sailor A gets to the plank first. Sailor B, who is going to drown, pushes A off and away from the plank and, thus, proximately, causes A to drown. ”
– It’s not ok
デルファイが推測します。
Delphiの回答は、米国のクラウドワーカーを対象とした調査から自動的に推測されたものであり、不適切または不快な結果が含まれている可能性があります。
「難破した2人の船員、AとBがいます。2人はどちらか一方しか支えられない板を見て、2人ともそこに向かって泳ぎます。船員Aは先に桟橋にたどり着く。溺れそうになった船員BがAを押しのけて板から離し、結果的にAを溺れさせてしまう。”
– 大丈夫じゃない
大丈夫じゃないそうです。果たしてどれだけ正確な回答になるのかは不明ですが、技術が進歩していることは確かのようです。
凄いような怖いような…。
「アレン人工知能研究所」関連ではこんなニュースも
↑より引用
「Delphi」 とは、ギリシャの古代都市 「デルフォイ」 に由来する。デルフォイにあるアポロン神殿は、その託宣 (Oracle) を時の為政者だけではなく、一般人にも授けたことから人気が集まり、その門前町である都市国家デルフォイは古代の人気観光スポットだった。当初はOracle Databaseサーバのフロントエンドとしての採用を目論んでおり、それにちなんだコードネームとしてDelphiが選ばれた。AppBuilderという製品名で発売しようとしたがノベル製品の名称 (Visual AppBuilder) と競合してしまい、議論と市場調査の結果、コードネームがそのまま製品名となった[5]。
↑より引用
まずMS-DOS環境向け「Turbo C++」「Borland C++」を発表、その後Windows GUIアプリケーション開発向けに洗練された、独自拡張オブジェクト指向Pascal言語「Delphi」が発表された。当時C言語によるWindowsアプリケーションの開発は極めて複雑で難解であり、ウィンドウを1つ表示するだけでも相当な学習量とコード記述、作業工数が必要とされた。それに対しDelphiはWindows上で統合開発環境を実現しており、Pascal言語の文法さえ知っていれば僅かの学習で、GUI上でボタンなどのコンポーネントを配置したあと、数行のコードの追加でワンクリックで作成でき、その生産性の差は圧倒的であった。
Delphiは一定の成功を収めたものの、当時はC、C++言語に比べてPascalを使用できる技術者は限られており、開発環境として一般的になるには至らなかった。
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